旅の友からの便り

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一昨年の8月、北海道を自転車で旅行しているときに

根室のインディアンカンパニーという無料のライハで

出逢った「とよ太」さんからお手紙をいただきました。

当時は二人のお子さんが社会へと巣立ったのを機会に、

永年経営してこられた蕎麦屋さんを閉じて、

自転車による日本一周旅行をなさっている途中でした。

昨年は、オートバイで世界1周をなさろうということで、

北海道では再会できませんでした。

旅の途中で腰痛となり断念されたと聞いていましたので、

ちょっと心配しておりましたが、

元気になられて登山にオートバイに釣りにと

ご活躍されているということでした。

旅で知り合った方との交流が続くというのは

本当にいいものです。

ちょっと横にずらすと一流になれる

わが郷土の星、

競歩の荒井広宙(あらいひろおき)選手が

リオのオリンピック50キロ競歩で銅メダルを獲得しました。

パブリックビューは大手テレビ局が来ていませんが・・

大盛り上がりでした。

実は・・、初めのうちの彼は、

中長距離を走る選手でした。

高校2年で競歩という競技と出会ってから、

ガラッと人生が変わってしまいました。

自分のパッとしない走力を捨て、

自分の努力する舞台をちょっと横へずらして

競歩に転身を試みたのです。

するとたちまち結果を出しはじめ

瞬く間に世界の一流選手の仲間入りをしてしまいました。

それまでどんなに苦しい練習をしても

地方大会で負けてしまうレベルでしかなかったのに・・と

彼自身が一番驚いたことでしょう。

彼のすばらしさは自分の活躍する場所を

ちょっと横にずらして成功したことです。

これは、スポーツ選手でない我々や

他の競技の選手にも大きな希望を与えてくれました。

どういうことかというと、

100mを10秒代中盤で駆け抜けることができるけど、

一流になれないと悩んでいる人は、

サッカーや野球やハードルや10種競技に転身すれば

一流の足を持った選手に生まれ変われるのです。

100m11秒の人は陸上をやめ勉強し企業の社員や公務員となれば、

子どもの運動会のPTA種目や社内運動会でスターになれるのです。

数学で100点をとれなかったアインシュタインは、

活躍の舞台を物理学にずらしてから、

世界一の天才といわれる物理学者になれました。

一流まであと一歩という特技のある人は、

専門分野をちょっと横にずらすだけで、

一流の仲間入りができるのです。

勉強で負けた人はもうその道では人と競わない。

走ることで負けた人はもう走ることでは競わない。

どの道でも勝てそうもない人は、取り得のなさでナンバーワンになればいい。

それもいやな人は、

人と比べずに生きる道(仏道のような)を選ぶことだってできる。

とにかく負けた分野ではもう競わない。

それが自分を生かす道だということを、

彼は教えてくれたのです。